AIブームで原発再稼働進む、ウラン価格が急騰

人工知能(AI)需要の世界的な拡大に伴い、電力消費量が急増していることから、各国で原子力発電所の再稼働が相次いでいる。これを受けてウランへの需要が高まり、価格が急速に上昇していると、日経アジアのアナリストが報告した。これは、半導体におけるメモリ市場の活況と同様の傾向である。

AIブームで原発再稼働進む、ウラン価格が急騰
作者: PEXELS. 出典: pexels.com

日本では原子炉の再稼働が承認され、米国では長期間閉鎖されていた発電所の運転再開が進められている。また、グーグルやマイクロソフトをはじめとする主要な技術企業は、AIデータ処理を担う自社のデータセンター向けに安定した電源を確保すべく、これらの動きに直接関与している。日経アジアのアナリストによれば、原子力エネルギーに対してこれほど世界的な関心が集まるのは、2000年代半ば以来、約20年ぶりのことだという。

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こうした状況を背景に、ウラン価格は上昇を続けている。スポット価格は2021年初頭の水準から2倍以上に高騰し、長期契約価格は2008年以来の高値に達した。2024年初頭のピークからは幾分落ち着きを見せているものの、市場は長期的な上昇トレンドの中にある。

現在の核心的な課題は、需要の伸びに供給が追いついていない点にある。長年にわたる低価格の影響で、新たな鉱山開発への投資が不足していた。さらに、既存の鉱床の一部は2030年代に枯渇する見込みだ。新規プロジェクトの開発には数十年の歳月と莫大な資金が必要となるため、供給不足が現実のリスクとなりつつある。主要な採掘企業は既に、今後数年間における需要と供給の構造的なギャップの可能性について警告を発している。